2013年7月17日水曜日

つんく♂のメッセージ

【月刊BARKS つんく♂ロングインタビュー vol.1】「モーニング娘。は1年目の『紅白』で解散宣言するシナリオを考えてた」(BARKS)

この記事はけっこうおもしろいです。
その中でも印象的な単語、表現がありましたので、自分なりにつんく♂の言葉を解釈してみたいと思います。


フラッグシップはモーニング娘。

話の流れ上仕方ない部分もあるのかもしれませんが、やはりハロープロジェクトのフラッグシップ、旗艦はモーニング娘。であるのだな、という再確認です。
インタビュアーの質問に対しての回答の多くがモーニング娘。に関することで回答していることからも、それは明らか。

次いで言及があったのは℃-uteという事実も見逃せません。
なんだかんだベリキューは個人単位では言及されてるんですけど、スマイレージ、juice=juiceは今回のインタビューでは言及なし。


ハロープロジェクトの呪縛

インタビュアーの「℃-uteもキてますよね」という投げかけに対するつんく♂の言葉としては、

女の子のファンも増えて、アイツらが大人になってきたカッコよさが出てきたかな、と思います。あとはメンバーのマインドがもうひとつ大人になれればいいんですけどね。まだ自分たちが作った“ハロー!プロジェクト像”の呪縛にとりつかれてるところがあるので。
という言葉。この中に「ハロプロ像の呪縛」というものがあります。
呪縛というと、それなりに強い言葉ですが、これは何を意味しているのか。

民間では、いわゆる企業文化とでも言うものではないか、と思います。
うち(ハロプロ)では、こういう時にはこういう対応だから、と思考停止せず、新しい企業文化(ハロプロ像)をメンバー個々が壊し、そして構築していってほしい、ということかなと。

ただ、それはキッズとして子どもの頃からハロプロ文化を刷り込ませるわけだから、そう簡単ではないよなと思います。
だからこそ、モーニング娘。の9期、10期でキッズ以外から採用しているのかもなと感じました。異文化を持ち込んでくれること、そこからのメンバーの化学変化を求めているのかもしれない。

juice=juiceもリーダー宮崎ちゃんやかなともは“異文化”要素を期待されているのでしょう。


この話題の中で、その“呪縛”を破ったのが、ももち?というインタビュアーの問いかけに対して、
いや、ももちのほうがハロー!プロジェクトの呪縛の中にいるんですよ。「そこでその笑顔いらんやん」「そんな曲じゃないし」ってところでも、カメラ向けられると勝手に笑顔になってしまうんです。クセみたいな感じで。それは彼女がハロー!プロジェクトの中で生きてしまったからですよね。
と答えてるわけですね。
言わんとしていることはわかるんですが、ももちが呪縛の中にいるかというと、ファン目線ではそうでもないと思うんですね。
与えられたBerryz工房という箱の中だけにとどまるのではなく、個として飛び出しているのは事実ですから。
ただ、ももちが考える「アイドル像」の枠に収まり過ぎという、つんく♂の そこをもう一皮むけろ!という気持ちはなんとなく伝わる。


道重さゆみ

そして、その呪縛を打破できそうな人物のひとりとして挙げられたのが、道重さゆみ(モーニング娘。現リーダー)。

それってなぜなんだろう、と思ってたんですが運転中にふと思い付きました。

モーニング娘。というのは上で書いたように、ハロープロジェクトのフラッグシップです。そして、15年も同じブランドとして音楽業界の第一線で活躍し続ける稀有な存在です。

しかしその実、モーニング娘。は現在11期までいるように、メンバーがここまで多数入れ替わって続いているユニットです。
つまり、対外的には「モーニング娘。」という箱は変わらず存在しているのだけど、そのコンテンツであるメンバーは15年間常に更新され続けてきた、いわば変化することで生き続けてきたユニットです。

なるほど、たしかに「モーニングコーヒー」と「ブレインストーミング」ではまったく異なります。

そんな、変化し続けることが前提のユニットであるモーニング娘。を率いるリーダー道重さゆみの名前があがることは、こうして考えると自然な気がしてきます。


つんく♂はたしか自身のブログで、スマイレージについて触れた時、福田花音については大学生として生活する中でいろんな刺激を得て世界が広がっている、みたいなことを書いてたんですよね。

この“呪縛”と一貫しているつんく♂の考え方な気がします。

自分とは、自分たちとはこういうものだ、という狭い世界観に留まるな、と。もっと人と話せ、世界を広げろ、というメッセージなのではないか。
それは、芸能界という世界で生きていく上ではもちろん大事だし、そうではなくいつか引退しても、きっと自身を強くしなやかにしてくれる糧となるぞ、と伝えているんだろうなと感じました。

そう考えると、加護ちゃんや矢口なんかのフラッグシップ卒業生の今の状況については、悔しく思っているのか、「アホやなー」と思いつつも「アイツらなら大丈夫やろ」と信じているのか、どちらもありあそうですね。

このインタビュー記事はおもしろい。

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