仕事がけっこう立て込んでて、本当は忙しいんだけど借りてたDVDを見た。
タイトルは『2012』。「超」をつけていいくらいの大作です。キャストではないです。映像的な大作です。監督はローランド・エメリッヒなので、なるほどという感じ。
で、個人的にはけっこうおもしろく見れました。が、レビューブログを2,3あさってみるとどれもこれも低評価。
叩けばいいってもんじゃない、というのが自分の映画に対するスタンスなので、できるだけ楽しむようにしてる。
ていうか、ローランド・エメリッヒ監督作で、やれご都合主義だの、宇宙船じゃねーのかよとか、どうせ主人公一家は死なね‐んだろとかいうツッコミははっきり言ってヤボを通り越して、エメリッヒ作品の見方がわかってないとしか言いようがない。
いや、エメリッヒ作品だけじゃなくて、こういう“ザ・エンターテイメント”な映画が生まれなくなったらどうすんの?って感じです。こういう映画があるからいいんじゃないか。
さて、話は戻ってエメリッヒ監督だが、この人の映画はいつも単純明快。ロマンティック、ドラマティック、そしてトンデモ。この3本柱が彼の魅力だ。何が気に入らないのか、それを批判するうるさ型のマニアが少なくないが、こういう映画を作る人がいなくなったら間違いなく映画業界は(この映画の大都市のように)沈むだろう。(2012|超映画批評)
あらすじはまあ、Wikipediaでもどこでも読んでもらえればよくわかると思います。
ざっくり言えば、地球の核が高温になり地殻が大変動し、地球が滅亡?!というディザスター・ムービーです。
その中で、いくつかのパートごとのグランドホテル形式でストーリーが進行します。
主なパートは、
- 若き科学者による真相究明
- アメリカ大統領とその娘
- 売れない小説家とその家族による生き残り
- ロシアの富豪の生き残り
- チベットの修行僧とその家族
てなところです。
個人的におもしろく見れた点は、グランドホテル形式で進みながら、徐々に登場人物は削られ、合流し、収斂されていく点がひとつ。
ディザスター・ムービーでこうした展開はさほど多くなかったように思います。
もう一つは、まだまだもの足りないけど、“被災後”の世界をわずかながら見せた点。
これまでのディザスター・ムービーでは、主人公が何とかかんとか助かって終わり、という展開が多くて、その後の地球の様子などが示されることはあまりなかったように思うので、少なくともアフリカ大陸が隆起(1000m以上)したであるとか、水が早く引くだとか、細かい点では暦を変えたりとか、そういったほんの少しでも、“その後”の世界観が伺えるのは良かったです。
欲を言えば、方舟で避難した人たち以外にもギリギリのところで生き残った人類はいるはずなので、そういった人たちの姿を少しでも見せてくれるとまた違った希望や苦難がわかるかなと。
そして最後に、何気に人命よりもノアの方舟よろしく動物を搬入していたり、美術品を集めたり、プロジェクトに金がかかるからと金持ちを優先的に乗船させたり、と現実的な展開を盛り込んでいる点。
逆に言えば、主人公の行動力の是非や地質学博士の言葉の是非を、極端な方向に振ることで実は問題として提示しているんじゃないかと思います。
主人公の行動が結果的に方舟を危機に陥れることになったし、それは地質学博士の演説(言葉)も同様。一連のシーンを見てたら、「大統領補佐官の方が現実的な対応をしてるんじゃね?」と思う人もそれなりに出てくると思うし、それを狙っていたのかな。
そして、上で参照・引用した超映画批評を読んで、なるほどと思ったことがひとつ。
なんと、人類最後の希望であるノアの方舟は、メイド・イン・チャイナである、という点に終わった後で、おもわず苦笑。
たしかに、彼の国製であれば“何か”が挟まらなくても故障しそうだし、作品中ではそれ以外の不具合が出ていないのはリアリティがないぞ(笑)
たしかに、彼の国製であれば“何か”が挟まらなくても故障しそうだし、作品中ではそれ以外の不具合が出ていないのはリアリティがないぞ(笑)
今回の全地球規模の大災害の前には、天下の米軍さえ無力。その代わりに力を発揮するのが、ある国である。先進国首脳による極秘会議の結果、この国であるものを作り、人類は最後のサバイバルに挑むのだ。
私はこの設定を見て、笑いが止まらなかった。人類を救うのがメイドイン○○とは恐れ入った。
主演はジョン・キューザックなんだけど、同じくらいフォーカスされているのは黒人地質学博士。
でも一番気になったのは、ロシアパートの2人。
富豪の若い恋人タマラ役のベアトリス・ローゼンと、富豪の部下であるサーシャ役のヨハン・アーブ。
ベアトリス・ローゼンという人はほんとうに美人でした。
ヨハン・アーブという人は見せ場は少ないですが、それなりの見せ場が用意されていて男前っぷりを魅せつけてくれます。
映像はとにかくスゴいです。半端ないです。妙にリアルなので、災害シークエンスでは、けっこうテンション下がります。
そしてストーリーも、そうくさしたものではないです。まずエメリッヒ作品だということを認識した上で見てみましょう。そうすれば細かいツッコミなど無粋どころじゃないことを理解できると思います。
なかなかのオススメです。
ていうか、DVDが安すぎて笑ったww 1000円切ってるww
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント (2011-04-06)
売り上げランキング: 24,918
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