2013年5月21日火曜日

会議の効用

「会議は短ければ短いほど、少なければ少ないほどいい」というのが通説のようになっています。

これ、ホントですかね?
いや、もう少し掘り下げて言うと、目的がある程度はっきりしている組織(企業やプロジェクトチームなど)なら、目的が共有され、方向性も概ね共有されている前提であれば、当てはまるかもしれません。
また、Time is money. なビジネス感覚を重要視される業界では当てはまるかもしれません。


しかし、地域振興、まちづくりといった分野でもその感性をそのまま持ち込むことには違和感を覚えます。

地域振興といった分野は、盛んではありますがその担い手の多くは普通の地域住民であり、活動を進める上で必要な目的や方向性、役割分担さえ共有されていない地点からスタートします。

また、これまで連携も何もしなかった住民同士あるいは行政機関などを交えて進めていくことになるわけで、相互理解は何よりも重要です。
そうすると、このようなフェーズにおいては、会議は高頻度で開催することで直接顔を合わせるようにすることが有効ではないかと思います。

なぜこのような話を書いたのかというと、冒頭に書いたように「通説」は、会議は少ないほうが良い、というものです。
また、Skypeや最近だとLINEなどを使ったオンライン会議も活用すべし、といった事も言われています。

最近になって地域おこし協力隊や集落支援員などの役割で地域に入り始めた人が、こうした「通説」をそのまま受け入れて、地域に反映させようとすると、うまくいかなくなる可能性が高まります。

会議を効率化、合理化という一方的な視点でのみ判断するのではなく、顔を合わせることの効用、一堂に会しての意思決定の「プロセス共有」などを重視してほしいですね。

ただ、会議に不慣れな地域の人たちだからこそ、一回一回の会議に「参加してよかった」と思ってもらえる努力は不可欠です。



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