2013年5月18日土曜日

5つのポイントで理解する助成金獲得

自分のシゴトの中核は、まちづくりなどに取り組みたい民間組織(NPOや任意団体)の資金調達とプロジェクトの円滑な進行サポートです。
現在実態として、それを中核に据えられているか、というとなかなか難しい面もありますが。


ところで、ひとくちに「資金調達」と言っても、現在はいろんな方法がありますね。

  1. 助成金/補助金
  2. 行政機関等からの事業受委託
  3. 寄付金
  4. クラウドファンディング
  5. 自主事業
などなどでしょうか。

この2年くらいでしょうか、4のクラウドファンディングへの注目が高まっています。

また3の寄付金も、税制改革やファンドレイジング協会の設立などによって、寄付行為をよりポジティブに捉えていこうというムーブメントが見られます。


この中で自分が特に専門的に取り組んできたのが1の助成金/補助金と2の行政機関等からの受委託です。


助成金等の獲得のコツ

募集元の意図・狙いを把握する
助成金を獲得しようと思えば、募集事業や募集団体の意図、狙いを適切に読み取ることが、まず必要です。

新規性とモデル性
次に、企画・提案に新規性や他地域・他団体でもやろうと思えば導入できるモデル性が必要となります。
使い古されたアイディアや手法に留まっていては採択は遠のきます。個人的には、こうした視点が常に正しいとは限らないと思うんですが、募集する側が判断することなので、新規性を強く求められている、と感じればそこを訴求しなければなりません。

モデル性とは、その団体にしか、その地域にしかできない企画は、特に「○○モデル事業」等では嫌がられる可能性が高いです。
モデル事業は、できればその成果を波及させたいという狙いがあるからで、「この事業ができたのはこの団体だからでしょ」となるようでは、波及させる目的を達成できないからです。

実行力とスケジュール
募集元は、応募する団体がどういう団体かを基本的には知らないはずです。一部、募集元がある程度事前にネゴして知り合いの団体等に手挙げさせることもあるようですが。
基本的にどういう団体か知らないけど、予算を付けようと思わせるためには、きちんと成果が出そうだと相手に理解させる必要があります。
詳しい企画書等の書き方は他のブログやNAVERまとめなどによく取り上げられているので、そちらを参考にすればいいと思います。

また、その実行力をより具体的に示したものがスケジュール表になります。そこに説得力をもたせることができれば採択は近づき、「?」と疑義を生じせしめると遠のきます。

予算
予算は適切な規模、単価、金額で、というのが基本です。で、どういうチェックをするかというと、大項目あるいは中項目くらいで金額を見ていって、あまりにも突出した項目がないかを見ます。
突出した項目があれば、それが必要な項目なのか、必要だとして金額は適切かどうかを確認します。さらに、それが適切であることがわかるように企画書の文章やフロー等に記載しているかどうかを確認します。

ビジュアル
この項目は、ある意味で諸刃の剣になるかもしれません。なぜなら、基本的に募集元からは応募様式を指定されるからです。書式自由な場合や添付資料については書式自由というケースもありますので、そういうケースでは確実に事業スキームをわかりやすく示したフローなどを作成しビジュアル的に理解しやすくします。

しかし、書式が指定されていても、場合によっては無理やりスペースを取ってでも入れることがあります。
この場合が諸刃の剣になります。様式を無視した、と受け取られる可能性も高いですからね。
他方、それだけ考えている、わかりやすい、他団体にはない本気度などを感じてもらえる可能性もあります。

ビジュアル面では、自分も上記NAVERまとめなどを参考にすることはありますが、ある程度自分の企画提案書の作成スタイルが固まってくると、新しいアイディアを取り入れようとすると全体のバランスが崩れることも多く、自己判断が重要です。

以上が助成金獲得に向けた5つのコツ、ポイントです。


資金調達後もいろいろ待ち受けている

助成金や事業受託などの場合、とれたら一安心ですが、実はその後が本番ですからね。

企画提案書をベースに事業をしっかりと進行して行かなければなりませんが、当然計画にない動き、予期せぬトラブルなどが発生します。
そうした部分をひとつひとつ対処していく、計画変更をしながら組織内で動きを調整する、といったことが必要になります。
そして最後には、事業報告書を作らなければなりません。
こうした諸々が資金調達後に発生しますので、そういった部分についてもそのうちポイントなどをまとめて紹介できればなと思います。

やはり、自分のシゴト関係は書きたいことや書けることがたくさんありますね。



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